キャッシュレス社会:「現金決済→デジタル決済」のシフトが世界に波及

キャッシュレス社会が日一日と身近になる現在。今や発展途上国においてもスマートフォンの普及が進

キャッシュレス社会が日一日と身近になる現在。今や発展途上国においてもスマートフォンの普及が進み、モバイル端末決済は急速に地球全体へと広がっています。財布を持ち歩く必要も、海外への振込み手続きに数日を費やす必要もない時代。銀行はデジタル化を目指し、支店やATMの数を徐々に減らしています。かつての「現金は王様(=Cash is King)」というフレーズは、あなたにとって今も真実でしょうか?既に、「王様」と呼ばれた現金をデジタル決済が打倒した国もあります。

 

イギリス:キャッシュレス社会への移行は秒読み

イギリスではパンデミックの期間中、非接型触決済とピアツーピア決済の人気が爆発的に高まりました。デジタル決済の利用件数は2020年に12%増加。非接触型決済により紙幣やコインに触れないことで、新型コロナウイルス感染の不安が軽減されると考えた人が多くいたためです。さらに、通算数ヶ月にも及んだロックダウンによりネット通販利用が加速したことが要因となり、現金決済の件数は2020年に35%減少しました。日常の買い物に紙幣とコインを使う人の数は2019年に210万人ほどいましたが、2020年には120万人まで減っています。イケアやBirds Bakeryなど多くの小売業では、一時的に、または常時現金の取り扱いを中止しています。イギリス政府もキャッシュレス経済が理想的なものだと強く認識しており、2020年4月には非接触型決済の利用上限を30ポンドから45ポンドに変更すると決定。また近い将来これを100ポンドまで引き上げることも想定しています。イギリスでは今まさに、キャッシュレス社会への移行が始まろうとしているのです。

 

スウェーデン:世界初のキャッシュレス国家

イギリスが金銭のデジタル化を加速させる一方、スウェーデンは2023年3月までに世界初の完全キャッシュレス国になろうとしています。歴史を遡ると、スウェーデンは1661年にヨーロッパで初となる紙幣を発行した国です。そして今年2021年、スウェーデンの中央銀行は独自のデジタル通貨「eクローナ」を発行し、それにより金銭のデジタル化の可能性を探ろうとしています。スウェーデン国立銀行によると、小売業の99%以上がカード決済に対応しており、80%以上の決済は電子的に行われているそうです。いつも現金で支払うという国民は13%に満たない少数です。SwishやiZettleなど、即時決済型のモバイル決済プラットフォームのおかげで日常的な買い物シーンでQRコードを使って相手に直接支払うことが便利になり、現金を持たないライフスタイルを楽しむスウェーデン人が増えました。また一方で、スウェーデンの銀行では7歳以上の国民にデビットカードを発行しています。それによりオンラインで買い物をし、年齢が低いうちからモバイル決済に慣れさせる狙いがあります。こういった高い戦略性が、金融テクノロジー業界におけるスウェーデンの地位を確立しているのです

 

中国:Eウォレットが、カードと現金に代わる主流に

技術先進国の傍ら、急速にキャッシュレス社会へと向かう中国。偽札問題が止まない中、中国の商業に決済革命が起こりました。カードや現金に取って代わる新たな決済システムは、揺るぎないとされてきた国有銀行に挑む存在でした。カード払いが中心の西洋とは異り、アリババやTencentといった大手テクノロジー企業が独自に所有する店舗やインターネット上での決済システムは、地方政府の銀行から分散化されたものです。いずれのプラットフォームも、わずか10年のうちに10億を超えるユーザーを獲得しました。今ではWeChatやAlipayのEウォレットは、中国での日常生活に欠かせません。野菜から高級ジュエリーまでスマホ上のQRコードでとにかく何でも買える利便性で、社会の主流派への普及に成功したのです。

 

 

現金を姿を消していき、いずれわたしたちの次の世代が紙幣や硬貨を目にするのは博物館の所蔵品だけという日が来るかもしれません。各国がインセンティブや政策により急速にキャッシュレス社会へと移行する時代。皆さんも、乗り遅れないよう準備はできていますか?

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